レジリエンスを高める7つの技術│困ったときは周囲に助けを求めよう!

日々のストレスやプレッシャーと上手に付き合う方法として「レジリエンスを高める7つの技術」の連載をしています。

前回は7つ目の最後の技術「過去の痛い経験から意味を学ぼう!」の詳細を解説しました。

今回はレジリエンスを高める技術の連載の最後の記事となります。

今までご紹介した技術は、個人で高められる技術について紹介してきました。

最終回は自身が所属する組織、コミュニティの中で活用できる、周囲にサポートや助けを求めるためのコツやノウハウをご紹介します。

レジリエンスとは、
全米心理学会によると「逆境や困難、強いストレスに直面したときに適応する精神力と心理的プロセス」と定義されています。

「レジリエンス」を高める目的は、強いストレスを感じても柔軟に受け流し、打たれても立ち上がる逆境に強い心を育てることです。

目次

レジリエンスを高める「援助希求行動」

苦しい時や辛い時、困ったときに周囲にサポートや助けを求めること「援助希求行動」といいます。「援助希求行動」をとることによって現在の状況が好転したり、周囲の人に助けを求めることで孤独感が減少したりし、不安やストレスを緩和してレジリエンスを高めることができます。

決して周囲にサポートを求めることは、恥ずかしいことではありません。周囲の人と言っても、職場の上司や同僚だけでなく、家族や、公的医療機関の人に助けを求めることも、「援助希求行動」です。

疲れ果てて倒れてしまう前に助けを求めよう

誰かと一緒に進める仕事や、一人でやらなくてはならない仕事など状況によって様々な仕事があると思います。

特に注意が必要なのは一人で進めなければならない仕事です。相談する人が周囲にいたとしても、この仕事は自分に与えられた仕事だからと言って、行き詰まったり悩んだ時に、なかなか相談することができない方がいると思います。

そのような人は、責任感を強く感じているかもしれませんが、全てを一人で抱え込んでしまうと、仕事が進まず、焦ってきて、場合によっては非常にストレスが強くなりメンタルヘルスの不調につながる可能性があります。

自分で、ストレスを解消するためにセルフケアやコーピングリストを行っても、それ以上に大きなストレスを感じていると、それだけでは解消し切れない場合があります。ストレスによって一度メンタルダウンしてしまうと、回復するのにかなりの時間を費やすことが多いので、疲れ果てて倒れてしまう前に周囲に助けを求めるようにしましょう。

「助けられ上手」のチェック

以下のチェックリストは、あなたが「助けられ上手」な人かどうかの簡易的なチェックリストになります。

周囲に素直に助けを求めることができる力はとても大切で皆が持っている能力ではありません。この助けを求める能力を身につけると、心の不調の予防に役立ちます。チェックの数が多いほど「助けられ上手」な人であるといえます。

それでは実際にチェックリストを見てみましょう。あなたはどれだけチェックが入ったでしょうか。

□ 困っていることを解決するために、同僚や管理職からの助言や援助がほしい。

□ 自分が困っているときには、話を関いてくれる人がほしい。

□ 困っていることを解決するために、自分と一緒に対処してくれる人がほしい。

□ 今後もまわりにいる人に助けられながら、うまくやっていきたい。

□ 自分に向けられた好意は、素直に受け取れるほうだ。

□ 助けてもらったときに「ありがとう」が言える。

□ 悩みを人に相談できる。

【参考文献】
・木原率久「助けられ上手になるための十ケ条」(住民流福祉総合研究所)
・田村修一「教師の被援助志向性に関する心理学的研究」(風間電房)

「助けられ上手」になるポイント

助けを求められた時は、自分にできることがあれば進んで手助けをしてあげるようにしましょう。GIVEの精神です。

一方的にTAKEすることばかり求めていては信頼関係が築けません。また、助けを求められた際は、相手がどうして困っているのかしっかり話を聞くことで、安心感を与えられるように傾聴を心がけましょう。困っている内容の上辺だけを聞いて簡単なアドバイスをすることは誰でもできます。そうではなく、傾聴することこそがもっとも助けになります。

このように自分にできる少しのGIVEの精神で傾聴を心がけることが他者にも波及し、誰もが助けを求め、お互いに助け合えるような雰囲気を醸成することが大切です。

(1) 笑顔で挨拶をする

自分から進んで挨拶することを心がけましょう。コミュニケーションの第一歩が挨拶です。普段から挨拶をしているとなんとなく心の距離が縮まる感じはありませんか。

周囲の人と気軽に雑談したり、普段から周囲の人とコミュニケーションをとっておくことで、いざ困った状態に陥った際に助けを求めやすくなると思います。なかなかそのような関係を構築するのはすぐにはできませんが、まずは笑顔で自分から挨拶を進んでするように心がけましょう。

(2) 一緒に対処してほしいと伝える

与えられた仕事を自分だけで遂行することは一見、他の人に迷惑をかけない良いがんばりに見えるかもしれません。それで仕事が進めば良いですが、納期に間に合わず、ギリギリのタイミングでサポートを求めても、求められた方も困ってしまいかえって迷惑をかけることになってしまいます。

そうならないためにも普段から周囲の人とコミュニケーションをして、早めに相談できる環境を作っておくことが、ストレス軽減にもつながります。

(3) サポートしてもらいたい部分を具体的に伝える

人は混乱した状況だと、的確に自分自身を客観的に見ることができなくなってしまいます。

そのため、サポートを求めても、求められた相手はどうしてあげれば手助けできるのかわからない事態になってしまいます。それを回避するためにも、サポートを求める時には次の3点を意識して、困っていることを伝えるように心がけましょう。

・自分ではどこまでできて、どこからがサポートをして欲しいのか

・どの部分で悩んで行き詰まっているのか

・どういう内容の情報が具体的に欲しいのか

(4) 善意は素直に受け取る

困っている時に周囲の人から手をさしのべてもらえる時に、つい「大丈夫です」「自分でやります」と遠慮してしまうことはありませんか。

せっかく周囲の人が気を利かせて声をかけてくれた「優しさ」なので、ときには好意を素直に受け入れ、遠慮せず助けてもらいましょう。

(5) 周囲に困っていると話す

人によっては、自分が困っているという状況を他人に知られたくない、知られたら恥ずかしいと思う人もいるかと思います。

しかし、そこは誰でも困る時はあると勇気を出して、周囲に自分の状況を伝えることが大切です。自分一人で抱え込んでいるよりも、悩みを共有することで意外と簡単に解決できてしまうこともあると思います。

(6) 「ありがとう」を言う

助けてもらった時はつい、「すみません」と言ってしまいがちですが、「ありがとうございます」と言うように心がけましょう。

さらに「〇〇さんのおかげでとても助かった」など一言添えると、さらに相手に良い印象を与え、関係性も深まると思います。

まとめ

「レジリエンスを高める技術」は今回で最後となります。9回の連載でお伝えしてきましたが、自分がこれならできそうだなと思える技術を日々の生活の中で1つでも良いので行動に移してみてください。知識のインプットだけではなく、アウトプット、実践することで自分のものとして習得することができます。

今までお伝えしてきた技術はそう簡単にできるものではないと思います。それでも諦めずに少しずつでも良いので、焦らずゆっくり取り組みましょう。ストレスに負けない折れない心、高いレジリエンスを身につけて、日々の生活に活かして素晴らしい時間を過ごせるようになって頂けたら幸いです。

今までレジリエンスの連載を読んでくださりありがとうございました。

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