あなたは、最近運動をしていますか?
家にいる時間が増え、身体を動かすことが減ったことで、「前向きになれない」「夜眠るのに時間がかかる」「うまく頭が働かない」という人はいませんか?
そんな方におすすめなのが筋トレです。筋トレは、健康的な身体になれるだけではありません。分泌されるホルモンによってモチベーションアップや記憶力向上などの効果も期待できます。実際、多くの有名な経営者は筋トレを行っているようですね。
今回は、筋トレが心身に与える効果や、効果的に筋力をアップさせるコツをご紹介します。
筋肉がつくだけではない?トレーニングの科学的効果5つ
(1) ホルモンが分泌されてストレス解消
筋トレを行うと私たちの身体の中では、様々なホルモンが分泌されます。
1つ目は、幸せホルモン「セロトニン」です。このセロトニンは、私たちのストレスを軽減します。不足するとイライラしたり精神状態が不安定になってしまいます。
また、セロトニンを日中に分泌しておくと夜の睡眠の質を高めることもできます。家にいることが増え、生活リズムが崩れている人は、早い時間にトレーニングすることがおすすめです。
その他、快感ホルモン「ドーパミン」、鎮痛作用がある「エンドルフィン」をはじめ、男性ホルモンとして知られる「テストステロン」などのホルモンも脳内で分泌されます。「テストステロン」は、健康的な身体をつくるために大切な他、ドーパミンの分泌も促し、私たちのモチベーション向上にも役立ちます。
筋トレを行うことで脳内で多くのホルモンが分泌され、やる気がアップしたり、心の健康も維持できます。
(2) 免疫力アップ
免疫力とは、私たちの身体に入ってきた細菌やウイルスを撃退する力です。そして、この免疫力に大切なのがリンパ球の数や働きです。
運動をした後、筋肉から「グルタミン」という物質が生まれます。このグルタミンは、免疫細胞を含むリンパ球の数を増加させるため、免疫力がアップします。
(3) 基礎代謝がアップし太りにくくなる
筋トレを行い筋肉をつけることで、基礎代謝が上がります。つまり摂取したエネルギーの利用効率が高まり、上手く消費できるようになります。筋肉量が増えて基礎代謝が上がると、運動をしていないときでも自然とエネルギーが消費されるようになります。そのため、摂取するエネルギー量を変えなくても、太りにくい体質へ変わってくれます。
(4) 記憶力向上や、頭の回転が良くなる
筋トレを行うことで記憶力が10%向上したという実験結果が出ています。
これは、ノルアドレナリンという、三大神経物質の1つが分泌されるためです。ノルアドレナリンは、思考力・集中力や記憶の定着に関わり、分泌されることで学習機能が高まります。
その他、BDNF(脳由来神経栄養因子)という脳の栄養とも呼ばれるタンパク質の一種などの働きによって筋トレ後は記憶が定着しやすくなったり、情報伝達機能が高まります。そのため、仕事や勉強前の筋トレもおすすめですよ。
(5) 自己効力感アップ
自己効力感は、「自分にはできる」と自信を持てている状態のことです。この自己効力感を提唱したアルバート・バンデューラによると、自己効力感を上げるために大切なことの1つに直接的な達成経験があります。
筋トレを行い身体に変化を感じることは、まさに自分自身の努力によって達成した経験です。この「自分でできた」経験が自分自身に対する評価を上げ、自信につながるのです。
また、先に説明したホルモンなどによって自然とモチベーションが上がることも、自己効力感を高める要素になっています。
筋力アップは大変!効果を高めるコツ
筋トレを行っているけど、なかなか変化を実感できない…という方もいますよね。
筋力アップを効率的に行うためのポイントをお伝えします。
運動の後は「タンパク質」と「糖質」を摂取!
運動直後にプロテインを摂取することは一般的ですが、そこに糖を加えることで、筋肉はさらに増えやすくなります。これは、糖を摂取することでインスリンが分泌されるからです。インスリンによって糖は筋肉に吸収されやすくなり、タンパク質も吸収されます。
この糖はトレーニング内容によっても異なりますが、砂糖約10~15g程度(ジュース一杯分、アイス半カップ)が目安です。また、食事の前に筋トレを行えば、食事のときに摂る糖質が同じ役割を果たしてくれます。お菓子などを制限したい方は参考にしてみてください。
栄養と睡眠が大切!
筋トレ直後はタンパク質などが効果的です。しかし日常においては栄養バランスがとれた食事、自分に合った食事が大切です。
偏った食事は、筋肉増強だけを考えたら良くても、心身の健康には悪影響を及ぼしかねません。また、栄養の吸収の仕方も人それぞれ異なるので、自分にあった食事を摂るようにしましょう。
そして、筋トレを行うと細胞が一度壊れるため、回復する時間を十分にとることで効率よくトレーニング効果を得られます。身体が変化するのは、回復しているときです。筋トレを行った部分を休める時間の目安は、48~72時間だと言われています。日によってトレーニングを行う身体の部位を分けるなどして、しっかり身体を休める時間をとりましょう。
筋トレ+有酸素運動で心身がさらに整う
無酸素運動である筋トレは、有酸素運動の前に行うことで有酸素運動の効果を高めてくれます。
ウォーキングやランニングは、カロリー消費にとても効果的で、この軽い有酸素運動だけでも幸せホルモンのセロトニンは分泌されます。呼吸をたくさん行うことでリフレッシュ効果も高いです。
その他、ヨガやストレッチなども筋トレと合わせやすく、心を落ち着かせることができます。
まとめ
今回は筋トレが心身に与える効果についてご紹介しました。
筋トレは、理想の体型や免疫力を高められるという身体面だけでなく、やる気や自己効力感が高まるなど精神面の健康維持にも効果的です。
しかし、筋トレは継続してこそ大きな効果が得られます。ご紹介したトレーニング効果を高めるコツなどを参考に、短時間でも習慣化してみてください!