「涙活」感動の涙でストレス解消!

最近、涙を流したことはありますか?

大人になると、日常生活において泣くことは少なくなりますよね。
しかし、涙を流すことは、ストレスを緩和し、心身の健康を保つことに効果を発揮します。

私は、自分がいっぱいいっぱいになったとき、「思いっきり泣きたい!」と思って、感動する映画を見ることがあります。その後、スッキリして前向きな気持ちになれます。

今回は、この涙によるストレス解消方法「涙活」について、ご紹介します。

目次

「涙活」とは?ストレス解消に効果的な涙

「涙活」とは、意識的に泣くことでストレスを解消する活動のことです。

しかし、ただ泣けばストレスを解消できるわけではありません。ストレス解消に効果的な涙について見ていきましょう。

私たちが流す涙は、大きく3種類に分類できます。

基礎分泌の涙

角膜を常に潤った状態に保ち、細菌などから目を保護するための涙です。

反応性の涙

外部から目に異物が入ったときに異物を洗い流すための涙です。目にゴミが入った時や玉ねぎを切ったときに出る涙はこの反応性の涙です。

情動の涙

脳がストレスを感じたときに生じる涙です。この「情動の涙」は、①悲しい・悔しいなど、自分の感情を表現する「悲しみの涙・悔し涙」と②他者への共感から生まれる「感動の涙」の2つに分類できます。

そして、この「感動の涙」がストレス解消に最も効果的であると言われています。

涙活によるストレス解消効果

心をリラックスモードにできる

私たちの心の健康は、自律神経のバランスが大きく関わっています。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つで成り立っています。

ストレスや緊張を強く感じている時は、交感神経が優位な状態になっています。
一方で、リラックスしている時は、副交感神経が優位な状態になっています。

感動の涙を流すことで、ストレスや緊張を促す交感神経が優位な状態から、リラックスを促す副交感神経が優位な状態にすることができます。

私たちが自分自身で、副交感神経が優位な状態にする方法は、「寝る」ことと「泣く」ことだと言われています。「寝る」こと同様、「泣く」こともストレス解消に効果的ということですね。

ストレス物質を外に流し出す

私たちがストレスを感じたとき、“ストレスホルモン”とも呼ばれる「コルチゾール」が体内で分泌されます。コルチゾールが一時的に増えることは問題ないのですが、慢性的に分泌が過多になると、不眠やメンタル不全を引き起こします。

感動の涙を流すと、このコルチゾールなどのストレス物質が一緒に流れ出ます。涙を流すことによって体内にあるストレス物質が減り、私たちのストレスを軽減することができるのです。

また、涙にはモルヒネ同様の作用があり、脳内で分泌される「エンドルフィン」に似た物質も含まれており、痛みや苦痛を軽減する効果も期待できます。

感情を解放できる

涙を流すことは感情を解放する糸口になります。

自分の感情を振り返ったり、なぜ泣いているのか、どう感じているかなど自分の感情についての理解を深めることができ、溜め込んでいた感情を解放することができます。

普段、感情を表に出さないようにしている人こそ、本当の気持ちを理解するきっかけとして、涙を活用してみてください。泣いた後は、冷静になれたり、考えが整理されたり、新たな考え方が生まれやすいですよ。

涙活のコツ

自分にあった題材で

どのように感動の涙を流すかは人それぞれです。
映画や小説、漫画など、何でも大丈夫です。その世界観に浸り、他者に共感し感動することは、自分自身のことで泣くよりも、涙活としてのストレス解消効果が高いとされています。

ゆっくり時間が取れる人は感動的な映画を見てみてください。
一方、時間がない人には、Youtubeがおすすめです。感動動画や、感動ストーリーのMV(ミュージックビデオ)やCMなどもたくさんあり、気軽に涙活を実践できますよ。

普段感動しにくい…という人は、自分が共感しやすい題材を選んでみてください。
例えば、スポーツに熱中した経験があれば、スポーツ関係のドキュメンタリーや青春映画、お子さんがいる人は、小さい子の物語などを選びましょう。自分の経験に関連するものや、共感できたりするものは、感動の涙を流しやすいです。

おすすめのタイミング

たくさん泣いた後、すっきりした気分と同時に眠気を感じませんか?これは、泣くことで“幸せホルモン”とも呼ばれる、「セロトニン」が分泌されるからです。

セロトニンには、心を安定させる効果や安眠効果があるため、寝る前の時間に涙活を行うといいでしょう。1週間の疲れが溜まった週末の夜が特におすすめです。

自分の気持ちを解放できる環境で

「人前で泣くのは恥ずかしいから我慢していたけど、泣いてしまった」という状態はストレスがかかっており、涙活によるストレス解消効果が小さいです。

誰もいない環境で、寝室やリビングなど自分がリラックスできる場所で、明日早起きする必要がないなど、自分が集中・リラックスできる環境や条件を整え、意識的に泣くことが重要です。

「涙活」イベントでみんなで泣こう

最近では、ストレス解消のための「涙活」イベントもたくさん開催されています。ひとつの作品をみんなで見たり、お互いの話を聞いたり、思いを共有します。

人前で泣くことは、1人で泣くよりもストレス解消効果は高いと言われています。興味がある人は参加してみてはいかがでしょうか。

ただ、忙しかったり、知らない人の前で泣くことに抵抗がある人も少なくないと思います。
涙活でストレスを解消するために大事なことは、落ち着いた状態で何も気にせずに泣くことです。自分に適した方法で実践してみてください。

まとめ

私たちは仕事や日常生活の中で、自分の気持ちを抑えることが多いと思います。

「周りもやってることだし…」「これも成長に繋がることだ…」などと無理をして、ストレスを抱えていませんか?

意識的に感動の涙を流す「涙活」は、ストレス解消に効果的です。定期的に自分の感情をリセットして穏やかな生活を送ってくださいね。

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