あなたは、波の音や小鳥のさえずり、小川のせせらぎなどの自然の音を聞いて心地よさを感じたことはありませんか?
これは、自然の音に「1/fゆらぎ」が含まれているからです。自然の音や、木目、炎のゆらぎ、歌声など、「1/fゆらぎ」を含むヒーリング音楽は、私たちの心身を癒す効果があると言われています。
今回は、1/fゆらぎの効果と、おすすめのヒーリング音をご紹介します。
1/fゆらぎとは
世の中には、多くの「ゆらぎ」が存在しています。「ゆらぎ」とは、規則性のない空間的・時間的な変化や動きのことをいいます。
例えば、海のさざ波は海岸に繰り返しやって来ます。しかし、浜辺に打ち寄せる波と波の間隔は一定ではなく、連続性はあるものの、リズムや波の大きさに規則性はありません。
では、よく耳にする1/f(えふぶんのいち)ゆらぎとは何でしょうか。
1/fゆらぎは、ゆらぎの一種で、私たちに心地よさを感じさせ、心身を癒してくれます。心地よさを感じる理由は、生体のリズムが基本的に1/fゆらぎになっているからだと言われています。
1/fゆらぎは、規則性のあるメトロノームのような音と、不規則な音の中間のゆらぎです。1/fゆらぎによって、脳はα波(リラックス状態の脳波)に切り替わります。実験でも、1/fゆらぎに近い音楽を聞くと、「穏やかさ」や「安心感」を感じるという結果が出ています。
1/fゆらぎの効果
1/fゆらぎによる主な効果は、
・精神安定
・自律神経バランスを整えて、免疫向上
・エネルギーが沸く
・集中力向上
などが挙げられます。生体リズムと重なるため、私たちの心身の健康に良い影響を及ぼします。
1/fゆらぎを生活に取り入れよう!
1/fゆらぎを気軽に生活に取り入れる方法をいくつかご紹介します。
耳から感じる1/fゆらぎ
一般的に、自然の音には、1/fゆらぎが含まれていると言われています。
例えば、
・波の音
・川のせせらぎ
・風で木々がなびいている森の環境音
・雨音
など、自然の音はヒーリング音として知られています。波の音や雨音などは、一定のリズムがあるように感じますが、決して一定ではなく不規則な音です。
ぜひ、森林浴に行って、新鮮な空気と一緒に自然の音を楽しんでみてください。
お忙しい方は、Youtubeなどを活用するのも良いでしょう。目を閉じて景色をイメージしながら聞くと、よりリラックスできますよ。
目で見る1/fゆらぎ
実は、1/fゆらぎは目からも感じることができます。
例えば、
・ゆらゆら揺れる炎の光
・木の木目
などです。木の木目は、自然が作り出した不規則な模様で1/fゆらぎを含んでいます。
木製の机や家具を置いたり、夜のリラックスタイムにキャンドルの揺れる光を見ることで、落ち着いた時間を過ごせますよ。
音楽に含まれる1/fゆらぎ
1/fゆらぎは、歌手の歌声やクラシック音楽にも含まれていると言われています。
中でも有名なのは、
【ポップス】
・宇多田ヒカル
・MISIA
・美空ひばり
・徳永英明
【クラシック】
・モーツァルト
・バッハ
などです。
「無意識に好んで聴いていた!」という人もいるのではないでしょうか。歌声では、細かいビブラートや声質などが、ゆらぎとして私たちを落ち着かせるようです。
私たちをリラックスさせる音楽の選び方
これまで1/fゆらぎに注目してきましたが、中には自然音やクラシックなどは、つまんないと感じる人もいるかもしれません。そんな方のため、リラックスできる音楽の特徴を3つお伝えします。お気に入りを探す参考にしてみてください。
(1) リラックス時の心拍と同じテンポ
音楽の大事な要素であるテンポは、個人によって好みが分かれるものです。自分が「心地いい」「落ち着く」と感じるテンポの音楽が一番ですが、一般的にテンポを変えれば私たちの行動のペースも変わります。
そのため、リラックスしたいときはゆっくりな音楽(リラックス時の心拍と同じbpm60~90ぐらい)がおすすめです。
(2) 3拍子の方がリラックス効果が高い
3拍子と4拍子の音楽を比較すると、3拍子の音楽の方が、リラックス(副交感神経を優位な状態にする)効果が高いことが実証されています。
クラシック音楽などを選ぶときに意識してみてください。
(3) とにかく自分が心地いい!
α波(リラックス状態の脳波)が、自然音を聞いている時には出ないのに、ロックなどのアップテンポな曲では出るという人もいます。自分に合った、落ち着く音楽を見つけてみましょう。
まとめ
「1/fゆらぎ」は、私たちに心地よさを感じさせ、心身を癒してくれます。
1/fゆらぎは身の回りにたくさん存在し、耳だけでなく目から取り入れることもできます。
自分が落ち着く音を見つけて、忙しい日々の中でも癒しの時間を確保し、ストレスを溜め込まないようにしましょう!