自分オリジナルのストレス解消法│コーピングリストを作ってみよう!

みなさんはストレス解消法を持っていますか?

仕事や人間関係、育児などストレスを全く感じずに過ごせる人は、ほとんどいないでしょう。

・ストレスが溜まっているんだけど、どうやってストレスを解消すればいいんだろう?

・仕事の最中にストレスが爆発しそうな時に、職場でストレスを発散させる方法はないの?

・そもそも自分自身のストレス解消法がわかっていないんだけど…

こんなみなさんに、少しでも自分に合った効率的なストレス解消方法を見つけるコツをお伝えしたいと思います。

目次

コーピングリストとは?

まず、この記事のタイトルにもある聞き慣れない言葉の『コーピング』とはなんでしょうか?
この言葉は心理学の用語で、簡単に言うと自分に降りかかっているストレスに対して意識的に対処する自分のストレス解消法のことです。

私自身も精神疾患に罹(かか)るまではこの言葉は知りませんでした。
この言葉は認知行動療法を学んだ時に教えてもらった言葉で、この言葉を知っていると役立つこともありますのでぜひ覚えておいてくださいね。

自分に合ったストレス解消法がわからなかった過去の自分

みなさんは自分のストレス解消法を持っていますか?
例えば、友達と喋ったり、お酒を飲んだりジョギングなど様々なストレス解消法を持っている人もいるでしょう。

しかし私は、自分のストレス解消法は何か?と考えた時に今まではスッと答えることができませんでした。

適応障害になる前は、ストレス自体はもちろんありましたが、自分に合ったストレス解消法というものをそもそも考えたこともありませんでしたし、意識的にストレスを解消しないと、と考えたこともありませんでした。

しかし適応障害を経験した後で振り返ってみると、自分に合ったストレス解消法をきちんと把握してストレスを強く感じた時に、そのストレスに応じたストレス解消法を持って実践していれば適応障害にならなかったのではないかと思います。

どんな人でもいつ発症してもおかしくないメンタル疾患になってしまう前に、自分に合ったストレスの内容ごとのストレス解消法を持っておくことをおすすめします。

オリジナルのコーピングリストを作ってみよう!

それでは早速、コーピングリストの作り方をお伝えします。

自分の好きなことを書き出そう!

まずは、ノートやスマホのメモ帳に自分の好きなことを洗いざらい、できる限り書き出してみましょう。目標は50項目です。

いきなり書き出すと言ってもなかなか筆が進まないこともあるかと思います。
そんな時はあれこれ考えず、自分のストレス解消になっているのかわかなないことも少しでも頭に思い浮かんだことを書き出してみるのがおすすめです。
 
また、書き出す切り口として次の観点も参考にしてみてください。

・好きな食べ物は?
・趣味は?
・幼い頃からずっとやっていることは?
・好きな音楽は?
・普段の生活の中でリラックスする瞬間は?
・好きな場所は?
・好きな人は?

50項目書き出せましたでしょうか?
このコーピングリストは常に持ち歩いて、ふとした瞬間に「あれもいいかも!」と思った項目を日々どんどん追記していってくださいね。

いいコーピングとは?

さて、作ってもらったこのコーピングリストの中には、実は良いコーピングと、あまり良くないコーピングというものが存在しています。

良いコーピングは、①できるだけお金をかけない、②人を巻き込まない、③時間をかけない、④カラダに悪いことをしないの4つです。その反対が悪いコーピングです。


例えば次の例を見てみましょう。

【あまり良くないコーピングリスト】
・お酒を飲む
・お菓子を食べる
・旅行に行く
・好きなアーティストのライブに行く
・洋服や最新家電を購入する

適度な頻度、適度なお金のかけ方であれば良いですが、お酒はお金もかかるし、カラダにもよくないです。お菓子も同じです。旅行に行って温泉に入ることなども私も好きなストレス解消法ですが、毎週末行くことはできませんよね。

いいコーピングリストとは、手軽にお金や時間をかけずに、いつでもできるものになります。
例えば、次のようなものがそれに当たります。

【良いコーピングリスト】
・好きな人のことを思い出す
・太陽の光を浴びる
・好きなアーティストの音楽を聴く
・8時間以上寝る
・家に帰ったら何を食べようか考える

このように、良いコーピングリストが多くあれば長続きしますし、ストレスを感じた時にすぐに対応することができ、ストレスを軽減させることができます。

コーピングリストをさらに細分化してみよう

たくさん書き出してもらったコーピングリストですが、それをさらに細分化することで、よりコーピングリストが充実したものになり、効果を高めることができます。

具体例として「コーヒーを飲む」というコーピングリストを細分化してみます。

単にコーヒーを飲むと言っても、飲むまでに様々な工程があります。その工程ごとに意識して最終的に「コーヒーを飲む」ということをしていきましょう。

私の場合、次のような工程に分けて実践しています。

①どのコーヒー豆を買おうかなぁと、今まで飲んできたコーヒーの種類の中から今の気分に合った豆を考える

②コーヒーを淹(い)れるための道具を丁寧に扱い、準備をする

③買ってきた豆をミルで挽く時のゴリゴリする感触を楽しむ

④粉砕したコーヒー豆の香りを嗅ぐ

⑤お湯をコーヒー豆にかけて抽出する時に立ち込める香りを楽しむ

⑥抽出したコーヒーの、色や香りを楽しむ

⑦口に含んで目をつぶってゆっくりと苦さや酸味を感じて味わう

いかがでしょうか?ただ「コーヒーを飲む」という行為にはこのように様々な工程があり、それぞれをじっくり味わうことでより一層効果が期待されます。

それぞれを細分化してみて、コーピングリストに書き入れて自分オリジナルのコーピングリストを充実させましょう。

コーピングリストの効果的な活用方法

ここまでコーピングリストを作って、ストレス解消法を洗い出してきました。
さて、ここからはどのようにしてより一層自分オリジナルなもの、効果的に効くものにしていくかをお伝えします。

それは自分がストレスを感じた時に、作成したコーピングリストからどの項目がその状況に合ったストレスに効果的か、トライアンドエラーで試してみることです。

これが習慣になると『このストレスにはこのコーピングを使えば良いんだ』とだんだんと分かってくるため、ストレスによるダメージも少なくなるでしょう。このようにコーピングリストを活用することで徐々にストレス耐性が付いてきます。

自分がどのようなストレスを感じた時に、どう対応すれば良いかわかっているということを自覚しているだけでも、心に余裕ができますよね。

まとめ

いかがだったでしょうか?自分オリジナルのコーピングリストを作ってストレスに柔軟に対応できるようになるまでリストをどんどん更新していってください。

またインターネット検索やTwitterでも「コーピング」と検索すれば、いろんな人の様々なコーピングを知ることもできます。
新たな気づきがあって面白いですし、それを自分でも試してみるのもいいですね。

人はストレスとは切っても切れない関係です。そんなストレス解消に少しでもこの記事がお役に立てれば嬉しいです。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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